ノンフィクション(日本） 100

第２次大戦後、厳寒のシベリアに連行され、強制労働に従事させられた日本人捕虜は約６０万人にものぼる。寒さと疲れと栄養不足でそのうち６万人が死亡した。あれから４７年、本書は父をシベリアの地で亡くしている新聞記者が、多くの抑留体験者や遺族に面接取材し、その思いや行動をレポートしたものである。続きを見る

目的地も知らず乗船し、ミンダナオ島に送られ、ゲリラと対戦。ガソリン不足で木炭車設計に成功。米軍上陸で勇躍出陣、敵陣三十米に肉迫、あるいは奇襲攻撃！しかし圧倒的な物量に敗退。負傷と飢えと疫病に苦しみ、この制の地獄から生還した、一兵士の物語。続きを見る

歴史的転換期の始まりの中で、ガン発病ー〈死〉を予知したひとりのアプレゲール世代が私たちに遺した精神の記録。続きを見る

破竹の進撃の戡定戦から、屍は山野を覆い、血涙大河をなす終戦までの、ビルマ戦線の実相を披瀝。ビルマの人々との暖い交流をまじえ、戦争の凄惨で残酷な姿を後世に伝える、語部的傑作である。続きを見る

鹿島組元職員、進駐軍通訳、看護婦、警官、近所の人々、山狩り、拷問を目撃した人々によって、事件後４８年目にして語られた驚くべき新事実の数々。続きを見る

おびただしい数の胎児が闇から闇に葬り去られる現実を直視し、いのちの尊厳と性を問い直す注目のドキュメンタリー。続きを見る

虚弱児ゆえに「非国民」と呼ばれ学童疎開に行けなかったボク。激しくなる空襲下、ひとりぼっちで都会に残されたボク。だから、強い兵隊になって天皇陛下のために死ぬことが夢だった。でも、戦争が終わったら「帝国少国民」のボクは「少年戦犯」と呼ばれていた。続きを見る

少年は山奥の谷間の村で土や水とたわむれ花や虫とともに駆けまわり育った。好奇心と冒険心でいっぱいの彼は、小学校に入学して作文の楽しさを知る。おどろき、よろこび空想、夢へと少年の世界は拡がっていった。続きを見る

東京オリンピックの年、東京で日本女性とフランス人との間に一つの恋が生まれる。恋の葛藤があり、やがて二人はパリで結婚。夫の父親はフランス語を満足に話せない日本からの嫁に落胆する。二人は日本語新聞を出そうとする。そこに日本から名アートディレクターの堀内誠一さんが平凡出版（現マガジンハウス）の清水達夫社……続きを見る

商社マンのお父さんの転勤にくっついてパリ・アフリカと移り歩いた大山家からの手紙。続きを見る

一人の少女の死に過ぎなかったけど彼女が現世に遺した心の遺産は新聞、テレビ・映画によって語り継がれ多くの人々に感動を今も与え続けている、その秘密は、どこにあったのか。天声人語に紹介されたあっ子ちゃんのその後。続きを見る

湯けむりに浮かぶ人間ドラマを、美しき女将が描く恋の日乗。続きを見る

メキシコ、スイスや韓国の友人たちとの出合いと離別、自己実現を試行する旅路の半生。続きを見る

終戦直後、渋谷の街を血に染めた台湾省民と博徒の激突。この“渋谷事件”で、博徒側総指揮官・高橋岩太郎はどう処し、その侠気はどう燃えあがったのか？初めて明らかになる“渋谷事件”の真相。続きを見る

家族と医療スタッフによる治療と、看護の経緯と患者の病状の刻々の変化を克明に綴った感動の闘病記録。病院（関東労災病院）側から提供された「カルテ」、「看護経過記録」を随所に挿入して医療過程を客観的に紹介する。続きを見る

守備隊３８３０人中、７５人の生還者が口を閉ざす南海の孤島・アドミラルティ諸島戦は、いかなる戦いであったのか。それは敗走・飢餓・上官殺害・人肉食へと崩落する。戦場の実相を追い求める遺族の切なる願いに応えて、半世紀ぶりに今、明かす悲痛な孤島戦の悲劇。続きを見る

ゲイとして生き、異国で孤独な闘病生活を送る日本人が、いま初めて心の内をありのままに語る。密着取材による書下しノンフィクション。続きを見る

１９７０年７月８日、東京タワー特別展望台でひとりの人間が包丁をかざし、アメリカ人宣教師を人質として、“日本人よ沖縄のことに口を出すな”“アメリカは沖縄から出ていけ”と叫びました。彼はまもなく警察官に逮捕され、いまなお勾留され、裁判にかけられています。このひと富村順一さんが、獄中で綴った手記を集めたのが……続きを見る