西村京太郎 - 全体 2

高知を走る観光特急の列車内で、陰陽道の流れを汲む人物が毒殺された。さらに二日後には、元首相夫人が別荘で絞殺される！十津川警部は、二人が「非愛国的な」出版や表現活動の阻止を目的とする団体の理事であったこを掴む。一方、雑誌記者の三杉は、太平洋戦争末期、祖父が命を落とした特攻作戦の謎を追っていたー。歴史……続きを見る

阪急梅田駅では、三路線の列車が同時に発車する。写真家菊地がそれを撮影に訪れた夜、旧友の木内えりかが六甲駅ホームから転落。殺人だった。彼女の祖父宏栄は、戦中に阪急の顧問弁護士で、社長の小林一三や吉田茂、石原莞爾と交流。終戦前に和平を訴えて政府を批判し、獄死した。えりかは宏栄の本を出版しようとしていた……続きを見る

不審な男にあとをつけられているので、自宅まで送ってほしいー十津川班の西本刑事が深夜、突然若い女に声をかけられた。そのマンションでは半月前に女性が殺害され、痴漢騒ぎもあったというのだ。痴漢被害にあった畑恵子はその後、郷里の旭川に引っ越してしまったが、やがて殺人事件に巻き込まれ…。東京と旭川を結ぶ殺意……続きを見る

終着駅札幌に着いた豪華寝台特急カシオペアのスイート展望室で、若い女性の刺殺体が発見された。その個室の男性客は姿を消したが、同じ列車に乗り合わせていた警視庁を定年退職した内山には、男と会っている記憶があった。北海道警の捜査に協力した内山は、元上司の十津川に連絡する。やがて、８ヵ月前に渋谷で起きた資産……続きを見る

警視庁捜査一課・吉田刑事の自宅が放火され、焼け跡から女の刺殺体が発見された。吉田は休暇をとり五歳の娘・美香と旅行中だった。女は六本木のホステスであることが判明するが、吉田は面識がないという。そして、急ぎ帰京するため、父娘が乗車した九州新幹線さくら４１０号から、美香が誘拐されたのだ！誘拐犯の目的は？……続きを見る

新宿歌舞伎町のクラブホステス・中村愛が絞殺死体で発見された。容疑者として浮上したのは、新宿署生活安全課の高橋警部。十津川とは同期だった。店のナンバーワンの売れっ子で、ストーカー被害に悩んでいた彼女から相談を受けたことで親しくなったという。愛の死亡推定時間に、高橋は歌舞伎町の交番で若い巡査とずっと一……続きを見る

貴女の死期が近づいていることをお知らせするのは残念ですが、事実ですー“死の予告状”を受けとった広田ユカが消息を絶った。同僚の木島多恵が、ユカの悩みを十津川警部の妻・直子に相談し、助力を求めていた矢先だった。一方、東京で起こった殺人事件の被害者・近藤真一は、ゆすりの代筆業という奇妙な副業を持っていたが……続きを見る

松山駅に到着した特急「しおかぜ３号」のトイレから、女性の刺殺体が発見された。被害者は、会員を募り、お見合いパーティを主催する“ドリーミング・クラブ”の理事長・竹内祐子だった。ずさんな経営で会員からの苦情も多く、恨んでいる者も多いという。そんな中、容疑者と思われたＯＬの今中みゆきのアリバイを、何と十津……続きを見る

特急「あさま」で小諸に向かった十津川班の北条早苗刑事。隣りの座席で異変が起きた。抱いていた幼児を託して、女が青酸中毒死したのだ！女は一か月前に事故死した婚約者の実家に子供を見せに行くところだったことが判明。が、北条刑事が実家を訪ねると、そこには婚約者を名乗る別の女が先に来ていたのだが…！？「特急『……続きを見る

「宇奈月から黒部への旅」と書き残し、政界スキャンダルの鍵を握る若手官僚が姿を消した。彼を追う女性新聞記者の死体が、黒部峡谷を走るトロッコ列車の終点・欅平で発見され、十津川警部は黒部に向かう。その先には行くことが難しい終点駅から、犯人はどこに消えたのか？そして、事件の舞台は、路線距離１００キロ超と地……続きを見る

仕事探しの掲示板にメッセージを載せた荒木圭介に仕事の依頼がきた。だが、荒木は盛岡発宮古行「快速リアス」の車中で毒殺された。直後、東京で起きた殺人事件の容疑者が、殺人事件当夜は荒木と飲んでいたとアリバイを主張。捜査を開始した十津川警部は、荒木が列車を使う怪しげな仕事を引き受けていたことをつかむ。事件……続きを見る

工藤興業社長あてに殺人予告の脅迫状が届いた。彼の身を案じた秘書の高沢めぐみは、同じマンションに住む警視庁十津川班の清水刑事に助力を求める。これまでに届いた脅迫状は二通。危険を感じた工藤は生まれ故郷の大分県中津に向かう。が、予告されたその日、特急「にちりん」のグリーン車内で毒殺体となって発見されたの……続きを見る

鉄道模型「ＳＬやまぐち号」を販売していた男が殺害された。捜査を始めた十津川警部は鉄道マニアの犯行と判断し、「ＳＬやまぐち号」最後の運行地に容疑者が現れるのではないかと山口に向かった。だが容疑者は現れず、新たに女性の他殺体が発見された。被害者のバッグには「ＳＬやまぐち号」の模型が入っており、その後、……続きを見る

東京・阿佐ヶ谷のマンションで、エリート商社マンが殺害された。直前に食べたと思われる南紀白浜の温泉まんじゅうに青酸が混入されていたのだ。その数時間後、彼の婚約者のＣＡが南紀白浜空港のトイレで絞殺死体で発見された。そして彼女の自宅寝室には「死ね！」という赤いスプレーで書かれた文字が…。十津川警部は急遽……続きを見る

伊豆・河津七滝の一つ、蛇滝で若い女性が転落死した。その二か月後、今度は釜滝で男の射殺体が発見される。男が東京で起きた連続殺人事件の容疑者であることが判明し、十津川警部と亀井刑事が伊豆に急行した。事件の背後に見え隠れする「後藤ゆみ」と名乗る女…。やがて旧天城トンネルで第三の殺人事件が！「河津・天城連……続きを見る

７１歳になる今泉明子は、認知症予防も兼ねて彦根城の観光ボランティアをしていた。その日、明子は男女５人組を案内したが、１人の女性が行方不明に。しかし、グループは最初から４人だったといって、翌日、明子の前に消えた女性が現れ、あれは悪戯だったという。１週間後、東京・月島の冷凍倉庫でその女性の他殺体が発見……続きを見る

ライバル企業の越後実業と甲州商事。それぞれのワンマン社長は、戦国大名の上杉謙信と武田信玄を信奉していた。犬猿の仲の二人は、現代の川中島合戦を催し、雌雄を決する約束をした。その最中、両社のホープが立て続けに殺害される。折しも、大企業である近江通商が両社の買収に動き出していた。殺人事件の真相は？十津川……続きを見る

日本三大曳山祭の一つ、飛騨高山祭。町をねり歩く祭屋台を展示した施設で、画家の緒方幸太郎が殺された。半年逗留した温泉で、描いていたはずの五〇〇号の大作「春の高山祭」が消失。旅を繰り返し、十年前に家族と絶縁した画家に、誰が金を与え、描かせていたのか。東京でも画家が殺され、警視庁十津川警部は特急「ワイド……続きを見る

名古屋のホテルで殺人事件。容疑者の女にはアリバイが…被害者は寝間着姿のまま、背後から十カ所以上刺されていた。現場の状況から犯人は女性ではないかと推定された。捜査の過程で浮かび上がってきたのは二人のＯＬ。しかし、彼女たちは飯田線の列車に乗っていたという鉄壁のアリバイがあった。十津川警部は二人のアリバ……続きを見る

一代で大会社を築き上げた早川卓次は、自宅の庭に蒸気機関車を飾るほどの熱烈なＳＬファン。愛人で女優の榊由美子と二人で、小樽発倶知安行き特別列車「Ｃ６２ニセコ」に乗車した。走行中、札幌のホテルで早川の妻が絞殺され、早川は鉄壁のアリバイを主張する。が、それを証言するはずの由美子が東京のＴＶ局で殺害された……続きを見る

新宿２３時０９分発新潟行き快速「ムーンライトえちご」。新宿歌舞伎町のパチンコ店従業員・三宅修は社長を殺して現金五百万円を奪って、郷里の長岡に向かった。同じ列車には、クラブでアルバイトをしながら大学を卒業した江見はるかの姿もあった。彼女は起業の夢を抱き、一千万円を貯めて新潟に帰郷するところだった。が……続きを見る

西村京太郎×七人の精鋭作家たち。「振り子電車殺人事件」（西村京太郎）ほか、素敵なトラベルミステリの世界へ誘う短編集！付録として、西村京太郎氏の元担当編集者による貴重な鼎談を収録。続きを見る

天橋立近くの浜で男の溺死体が発見された。右横腹に古い銃創、顔には整形手術のあとがあった…。東京月島で五年前に起きた銃撃事件に、溺死した男が関わっていた可能性があるという。十津川らの捜査が進むにつれ、昭和二十年八月、オランダ女王の財宝などを積載した第二氷川丸が若狭湾で自沈した事実が判明し、その財宝に……続きを見る

「青梅線レポート」を尋ね歩いていた男が刺殺された。十津川警部は、被害者の足どりを追って奥多摩へ向かったところ、数ヶ月前に、同じ言葉を口にしていた町役場の助役の娘も、行方不明になっていた。彼女の部屋から警察に持ち帰ったロボットが爆発し、さらに、天才ＡＩ技術者の突然の死、クローン猿の発見と、謎が謎を呼……続きを見る

総理大臣が入院している大病院の看護師・佐伯明日香が自宅近くで死体となって発見された。恋人の男性も死亡が確認され、自殺か心中とみられたが、十津川警部は、病院の不審な動きと二人の死は関係があると捜査を始める。佐伯の曾祖父が戦時中の東條英機首相暗殺計画に加わっていたという証言に事件の糸口が…？十津川が歴……続きを見る

特急スーパー北斗で札幌に通学する関口透は、車内で出会った鎌谷理佐子に興味をいだくが、その後行方不明になる。上京した関口は、浅草の祭りで理佐子にそっくりの料亭“まつだいら”の娘、松平かえでに会うが、かえでは毒殺される。十津川警部が捜査に乗りだし、事件の背景には松平家にまつわる黒い野望が渦巻いていること……続きを見る

上信電鉄は、群馬県の世界遺産・富岡製糸場への観光客でにぎわう。終点下仁田の一つ手前、千平駅のホームに老人が倒れていた。背中を刺され、救急搬送も空しく死亡。毎朝駅構内を清掃し、世捨人のように生きていた、九十代の被害者の生命を奪ったのは何者か？秘められた過去を追う県警の捜査は暗礁に乗り上げ、ついに警視……続きを見る

元刑事の探偵・橋本は、会社の金を持ち逃げした男女を捜し九州へ向かう。観光特急「ゆふいんの森」に乗り、逃避行とは思えぬふたりを不審に思い始めた矢先、男は熊本城で殺され、女も溺死体で見つかった。なぜかその日の記憶がない橋本に殺人容疑がかかり…。十津川警部は元部下の無実の罪を晴らせるのか。続きを見る

英国の人気作家Ｖ・ヘイズが、日本人妻を伴って来日することに。しかし警視庁には、正体不明のテロ組織から、ヘイズの来日中止を迫る脅迫状が届く。警視庁は万全を期して十津川警部に警護を命じるも、長崎へ向かう特急「さくら」車中で、夫人が誘拐されてしまう。最悪の結末と驚愕の真相が待つ、傑作推理！続きを見る