文学史(日本） 100

芥川龍之介の先見性、現代的意義を探る。虚構を最大限に生かした小説ーそこには人間に対する好奇心、状況に誠実に対処する精神があった。「成瀬日記」「井川日記」など、新資料を駆使して芥川文学の本質に迫る。続きを見る

我身の女にうまれたるがくやしく後坐候ー。小説にも、日記にも、おさまりきれなかった一葉の心の声。代表的な１８通の手紙をやさしく読みとく。手紙にみる一葉の詩と真実。続きを見る

古典に現れる動物・植物、春の七草・秋の七草、王朝のみやび、暦法、旧国名地図、平安京図、近代文学散歩、近代の生活と風俗、戦時下の服装、漢文の風景（黄河・長江の流れに沿って）、漢字の歩みなど、オールカラーの図版、地図、年表で構成された国語百科。索引、京都付近図、奈良・大和付近図、時代順年号一覧、五十音……続きを見る

１９２０-３０年代、中野が敢行した「詩の変革」のうちに書きこまれたのは、ルカーチ、ベンヤミン、グラムシ、バフチンら「現代の起源」の時代の根底的な批判者たちと同じ思考、同じ経験、同じ反撃の合図だった。彼らとの同時代性をてこに、既成の解釈の檻のなかから中野重治を救済する。続きを見る

本書は、近・現代を中心に、日本と海外の主な文学作品と文学者を取り上げ、クイズ形式でその作品名・作者名などを問う、『文学通度判定ブック』です。内容は、作品名・作者名をとりまぜて、テーマ別に六篇立てとし、それぞれ冒頭に「問い」、以下「ヒント１〜４」の五段階で答えを求める形式を採用しています。続きを見る

藤村の愛と真実。藤村と出会い、運命をきり開いた十四人の女性たちの哀歓と苦悩、微笑と憂愁を綴る物語。長年の研究と、著者自身による彼女たちとの交流の集大成からなる、渾心の評伝。続きを見る

三島由紀夫の全著作、関連書籍を古書店価により紹介した書誌。全著作に古書価を入れ、エピソードなども豊富に記載。続きを見る

津島修治が作家「太宰治」として蘇った。川端康成が浄められた。梶井基次郎が死を見つめた。三島由紀夫が光の中で戯れた。若山牧水が流離った。井上靖が育まれた。…生き続けることの悲しみを、やさしく受け止めてくれた素朴な人情と美しい自然があったから、彼らは書き続けることの悦びを見い出した。続きを見る

刻むかのように、死の直前まで血涙の文字を綴り続けた藤村。残された主要な肉筆原稿を写真版で再現し、さらに藤村学会の全面協力により、現代的視点に立つ新鮮な作品論を多数収録。続きを見る

意表をつき転調しながら増殖していく西鶴の小説における俳諧的方法の可能性と、好色・金にまつわる哄笑的饗宴の世界を『好色一代男』を中心に解読した名著と、西鶴の短篇を種にした創作集として評価の高い『ぬけ穴の首』ほかを収録。続きを見る

あらゆる作家は、それぞれの世界との関わりの中で彼／彼女なりの距離の測定をしているはずだろう。本書は、川端の代表作を、彼の『感傷』『血』『記憶』といったものへのスタンスの特異性と、表現における遠近法の解体の度合いの二面に亘って測定していくことで、学界でも読書界でも二重に敬して遠ざけられているかの川端……続きを見る

“漱石の倫敦、ロンドンの漱石”-二つの視点を踏まえ、当時の英国事情の復元と「倫敦塔」の創作手法を解き明し、知られざるスコットランド旅行の足跡と目的を探る。漱石像に新境地を拓いた名著。続きを見る

『近代作家追悼文集成第５期』は、戦後（昭和３５年ー４７年迄）に亡くなった文学者たちについて書かれた「追悼文」及び追悼的内容の濃い論考・小説・後記等を、原則として刊行された雑誌の追悼号・追悼特集などから精選し、刊行順に配列して影印複製し、刊行するものである。続きを見る