バーリン - 全体 1

啓蒙の合理主義や科学信仰に対する批判を検討した思想史作品を収める。ヴィーコ、ハーマン、ヘルダーなど反啓蒙の系譜をさぐる表題作の他、徹底した反革命論者ド・メストルや『暴力論』のソレルなど、自身と対立する立場の思想家を深く読み解いた珠玉の論集。続きを見る

バーリンがこよなく愛したゲルツェン、ベリンスキー、トゥルゲーネフ。個人の自由を徹底して擁護したインテリゲンツィヤの人物像を、深い共感をこめて描き出す本書は、十九世紀のロシアがはらんでいた複数の可能性、そこに潜む普遍性を探りあてる試みであった。続きを見る

相容れない価値や生き方とも共存せねばならない。マキアヴェッリ、ヴィーコ、モンテスキューに多元主義の思想的起源をさぐる論集。続きを見る

政治的自由論、価値多元論、シオニズム、思想史研究、そして知識人としての人物像…。バーリン思想の全体像を描き出す。続きを見る

『アメリカの奴隷解放と黒人』は、歴史を理解する上でもっとも近づき難いとされる学術の立場から、奴隷制の終焉とそれが暗示することについて、継続中の議論を再考するものである。…本書は、永遠に続くかのように思われる論争、すなわち社会の頂点に立つ者が法に基づいて行使した権力の所産として歴史を理解すべきか、そ……続きを見る

人間とは、何とせわしなくて、身勝手な生き物なんだろうー。地中海の海岸で船に乗せられ、はるばるイギリスに連れてこられたリクガメ、その名はティモシー。ロンドン郊外ののセルボーン村、博物学者ギルバート・ホワイト氏に引き取られたティモシーは、長年平穏に暮らしていた庭から逃げ出した。いったい何がティモシーを……続きを見る