富樫倫太郎 - 小説 2

常勝武田軍を、鬼神の如く翻弄した長尾景虎。だがその強さゆえ、今川、武田、北条を一挙に敵に回し、第二次川中島の戦いでは敗北してしまう。さらに重臣との衝突に倦んだ彼は、突如高野山へ出家。再び迫り来る武田……続きを見る

互いを認め合う小太郎、勘助、冬之助は、いつの日か軍勢を率いて、戦場で相見えようと誓い合った。ある日、足利学校に残った小太郎の元へ「帰国せよ」との報せが届く。北条氏綱が大兵を率い、武蔵を掌握すべく扇谷……続きを見る

本当に自分は、光源氏の子なのか。薫中将は、自らの出生を悩む日々を送っていた。そんなある日、甥の匂宮から妙な相談を持ちかけられる。それは匂宮の友人が、悪名高い猿田大納言から贈られた、妖しき玉手箱につい……続きを見る

すでに光源氏が世を去りし、この御代。宮中を彩る殿上人が二人いた。物静かな源氏の子、薫中将。そして活発で無頼を気取る、同じく孫の匂宮。ともに亡き光源氏の影から逃れられない血の宿命。その彼らに、奇怪な魑……続きを見る

我が子を殺され、甚八を獄門台に送るべく執拗に食い下がる岡っ引き・蝮の忠蔵。その頃、仁兵衛の罠から辛くも逃れた子分・雛次郎は、復讐の牙を研ぎつつ大和屋の一万両の奪還を図る。仁兵衛は甚八を牢抜けさせ、雛……続きを見る

本当の父親は光源氏ではなく、亡き柏木なのか。苦悩する薫中将。そして、その疲れた心を癒すが如く現れた美しき姫・大君。心の迷路を彷徨う薫であったが、陰陽師白鴎の力を借り、ついに冥界より召還された柏木と対……続きを見る

討幕派の勢いは激しさを増し、幕府軍が追いつめられてゆく中、歳三はかつての仲間たちとの悲痛な別れを味わうことに。それでも信じる道に奉じ、蝦夷地で戦い抜いた歳三が最期に見たものとは。慟哭のラスト！※本書……続きを見る

念願の米仲買人となった吉左改め吉左衛門は、自分と同じく２０代で無敗の天才米相場師・寒河江屋宗右衛門の存在を知り、その大胆な取引に圧倒される。同じ頃、かつての奉公先・山代屋は若旦那の病や取引の失敗など……続きを見る

薬の行商を生業とする甚八は、町娘おるいに所帯を持ちたいと告白する。しかし彼の正体は阿修羅の仁兵衛を頭目とする盗賊団の一人だった。おるいのために足を洗うことを決意する甚八。一方、仁兵衛は一万両の金を強……続きを見る

浪士組での働きを認められ、新選組となった歳三たち。歳三は副長として組織作りに心血を注いでいたが、やがて隊員たちの志は変わり、その絆に亀裂が入っていくことになる。歳三の苦渋の決断と、その心中とは……。※……続きを見る

世は戦国、領民たちから「韮山さま」と慕われている伊勢宗瑞こと、北条早雲。彼に見出された少年・風間小太郎は、伊勢家の未来を担う軍配者となるべく、足利学校に送り込まれた。そこでは兵法・占術・医術・観天望……続きを見る

山代屋へ奉公に上がっておよそ２年。丁稚として務めながら、幕府未公認の米先物取引「つめかえし」で相場師としての頭角を現しつつある吉左。ある日、取引に失敗して莫大な借金を作った幹助を助けるため、より賭博……続きを見る

江戸の片隅で肩を寄せ合う、父・慎吉とお結・善太の姉弟。極貧の中で精一杯生きる三人には隠された大きな秘密があった……。子供達の儚い夢に容赦なく襲いかかる酷い現実。上納金を貪る、岡っ引き七蔵の企みが、姉弟……続きを見る

松下村塾に入り吉田松陰の元で学び、久坂玄瑞や高杉晋作と出会った風倉平九郎。松陰が処刑され、師の教えを受け継いだ玄瑞らと共に、幕末の動乱に巻きこまれていく。尊皇攘夷思想に傾いた玄瑞は、イギリス公使館の……続きを見る

松下村塾に入り吉田松陰の元で学び、久坂玄瑞や高杉晋作などのちに長州藩を引っ張る傑物らと出会った風倉平九郎。師である松陰が命の懸けて国を憂う気持ちに、平九郎はみずからの進むべき道を探っていく。幕末の時……続きを見る

大黒屋与左衛門に七蔵殺しを命じられた伊之助。しかし、決行の前夜に母・お澄を失った伊之助の心は揺れる──。一方、思いがけない父・慎吉の告白に苦悩するお結と善太。裂かれ、ばらけた糸は、また一つに繋がるのか……続きを見る

「九州で竹の花が咲いた」という奇妙な噂を耳にした吉左衛門は、自分の目で稲の様子を確かめるべく、西国へ旅に出る。そこで見たものはーー。やがて訪れる享保の大飢饉をめぐる米相場の乱高下は、吉左衛門にとって……続きを見る

かつて山代屋で丁稚頭を務めていた百助は莫大な借金を抱え、お新と駆け落ちする。米商人となる道を閉ざされ、行商人に身を落とした百助は、やがて酒に溺れるようになりーー。 続きを見る

日野の豪農・土方家に生まれた歳三は、すらりと整った見た目に反して、負けず嫌いで一本気な性格だった。江戸での奉公が合わずに店を飛び出した歳三は、後の近藤勇と出逢う。勇によって「強くなって武士になりたい……続きを見る

川越屋で奉公を始めることになった百助の息子・万吉は、手代たちから執拗な嫌がらせを受ける。『早雲の軍配者』の著者が描く本格経済時代小説第6弾。 続きを見る

執拗な七蔵の強請りに、大黒屋与左衛門は宝善寺組・寅太郎らに七蔵殺しを命じる……。一方、生真面目に堅気として生きる達吉は、お結と伊之助の急接近に混乱、大きな過ちを犯してしまう。そして、命、旦夕に迫る慎吉……続きを見る

ドラゴンの復活に執念を燃やす、西洋の怪人サン・ジェルマン。その強大な野望を阻止すべく、榎本武揚ら蝦夷政府軍と、和人の悪行に抵抗するアイヌの勇士、そして古の魔物を封印し続けてきた陰陽師が、力を合わせて……続きを見る

永禄三年五月十九日（1560年6月12日）。「海道一の弓取り」こと今川義元が、天下に号令せんと東進を開始。織田信長の所領・尾張に大軍が侵入したところでそれは起こった。丘陵地帯の地勢と豪雨を味方につけた、乾……続きを見る

時は幕末。元新選組副長・土方歳三ら旧幕府軍は、明治新政府軍に追われるようにして、開陽丸で北へ向かった。だが、同じ船上には、動乱に乗じて日本に神の王国を建国しようと企むフリーメーソンの姿が……。一方、ア……続きを見る