榎木洋子 - SF 1

月の影に存在する王国に、崩壊の時が迫っていた。その事実を知るのは、まだ一部の人間だけだ。新王イヤルドを中心に、月留たちは住民を救うための計画を進めていた。簡単なことではないが、やらなければならないー……続きを見る

月の影には、ある王国が存在する。クラスでは目立たない少年・渡会月哉はその王国の王子であり、忌まわしい儀式から逃れるために地上へ来たのだった。満月の夜に、地上と王国をつなぐ扉は開かれる。ーーいったん月……続きを見る

【電子版限定・書き下ろしつき】学校の帰りに、赤い月を見た翌日から、瞳の生活は一変した。全然目立たなかった同級生月哉が、存在感のある人に思えてきたのだ。それだけではない。道端に生える蔦、向かいの住人の……続きを見る

月留は夢を見ていた。弟王子を逃がしたことが発覚して、月の王の前にひきだされた兄王子・白藍の夢だ。王の手が兄の胸を突き刺した時、月留は自分の悲鳴で目をさました。家に帰る途中、瞳は白い服の青年に話しかけ……続きを見る

月哉の魂は、きらきらと光の舞いおりる水晶の檻にとじこめられていた。「わらわは、おまえを呪うぞーー紫の王子」白の王子の母親、白の妃と呼ばれる女が、ありったけの恨みをこめて、月哉に告げる。「大丈夫だよ、……続きを見る

馬車に乗せてくれていたレシビスは、瞳たちを人買いに売ろうと考えていた！　気が付いて逃げ出すも追いつかれてしまった瞳は、自分が人見であることを告げる。だから神殿に行くのだ、と。レシビスはそれを聞くと急……続きを見る

瞳はとうとう自分の記憶の一部が、何者かに消されていることに気づいた。何者か、自分にはまったくかなわないものが、接触しているのだ。デパートの中で、ひとり不安にかられる瞳だったが、心配して迎えに来た月哉……続きを見る

瞳と月哉は地球に戻ってきた。いつもどおりの家庭、学校の友人たち……。しかし瞳は、月で得た巫女の力と、月哉の祖母からもらった指輪によって過去を夢見する。月哉の母であるカヤティーザの、月の王との記憶。なぜ……続きを見る

月の王国に新たな王が誕生した。生け贄に選ばれていた白の王子・白藍が父王を殺し、代替わりが行われたのだ。そのときに傍らにいたはずの黄の王子ーー月留は、行方不明だという。ダル・シーとともに王国に戻ってき……続きを見る

白藍が仕掛けた罠によって囚われてしまった瞳は、母・マリを茨の檻から助け出すために、王に仕える巫女になるよう要求される。しかし、ほかならぬ母自身が、瞳に対して暗示をかけていた。巫女になってはいけない、……続きを見る

パタナは白の王子の血を得たため、自分が青の王子だったことを思い出す。なぜ「死神（パタナ）」になったのかもーー。王が真に望むこととは何であるか知った彼は、月哉を王の呪縛から解放する。その方法を教えてく……続きを見る

緋月ーー月の王の名前を名のることになった月哉のもと、王国の改革が進められていた。一方、瞳を仲間にするべく、巫女たちの魔手が迫る。瞳を彼女たちと同じ、魂だけの存在にしようと。月哉たちが瞳の失踪に気づい……続きを見る

太陽系で唯一の宇宙飛行士養成学校「スペースアカデミア」。鷹島あきらは、恒星間パイロットを目指してアカデミアに入学した。期待に胸をふくらませる新入生たち。だが、入学早々待っていたのは、ハードな授業、怖……続きを見る

何かが起こる。瞳はとらえどころのない胸騒ぎにとりつかれていた。満月の夜、瞳の力は強まり、月鬼を惹きつけてしまうのだ。深夜、瞳たちが通う高校の裏の公園に異変が起こった。空から、人の姿をした何者かが降り……続きを見る

王位についていた白藍を倒し、無事に瞳を助け出した月哉たちは、そのまま王宮を脱出する。しかし白藍が連れて逃げたという蘇芳を救出しなければならない。どのみち次の満月まで、地上への扉は開かれないのだ。街の……続きを見る