ジョン・ディクスン・カー - 電子書籍 1

ロンドンの町に静かに雪が降り積もる夜、グリモー教授のもとを、コートと帽子で身を包み、仮面をつけた長身の謎の男が訪れる。やがて二人が入った書斎から、銃声が響く。居合わせたフェル博士たちがドアを破ると、……続きを見る

今は住む人もなく荒れ果てたチャターハム監獄には、不気味な伝説があった。所有者一族の長男が、代々、首の骨を折って死ぬという。現当主マーチンの25歳の誕生日当夜、伝説が現実となる……フェル博士初登場！ 続きを見る

長い連隊勤務から帰ってきたホールデンは、以前親しくしていた娘シーリアの姉が死亡したという話を聞いた。姉の突然の死で、シーリアも精神障害を起こしているらしい。だが、実際に彼女に会ってみたホールデンは驚……続きを見る

パリ郊外の古塔の頂で、土地の富豪が死体で発見される。警察は自殺としたが、世間は吸血鬼の仕業と噂した。数年後、事件を調査していた歴史学者の妹が何者かに襲われ、瀕死に陥る。なにかが“囁く”と呟きながら……。 続きを見る

ある避暑地の深夜、ローズ卿が秘蔵の煙草入れごと頭を打ち砕かれて殺された。状況証拠から卿の息子の婚約者イヴに容疑がかかるが、彼女は前夫と惨殺現場を見ていた。無実の証に前夫を持ち出せないイヴは追い詰めら……続きを見る

妹二人を早く結婚させるよう父を説得してーー友人の奇妙な依頼でハイチムニー荘を訪れた作家クライヴは、友人の父親から三人の子供の中に自分が死刑に追い込んだ殺人犯の忘れ形見がいると打ち明けられる。クライヴ……続きを見る

歴史学教授のフェントンは悪魔と契約を交わし、時を遡った。三百年前の貴族に乗り移り、その妻が毒殺された事件を解明しようというのだ。彼は事件を防ぎ、歴史を作り変えられるか？　中世英国が舞台の歴史ミステリ……続きを見る

ディクスン・カーの、ヘンリー・メリヴェール卿を探偵役とするシリーズ第三作。この作品も一種の「密室の殺人」を扱っているのだが、本書に取り上げられた「密室」はちょっと毛色が変わっている。一面に雪の降り積……続きを見る

精神科医ガースの脳裡から若い美貌の未亡人ベティのことが離れない。ベティは悪女だと聞いたガースは彼女の別荘に向かうが、海辺の小屋でベティと瓜二つの女が殺されていた。潮の引いた砂浜には足跡もなく……。 続きを見る

弁護士バトラーはテイラー夫人殺害の容疑で捕われた娘ジョイスの弁護を引き受けた。不利な状況から無罪判決を勝ち取るが、今度は夫人の甥が毒殺された。フェル博士とバトラーが突き止めた真相とは？　バトラー初登……続きを見る

幽霊屋敷に宿泊中の主教が奇行を繰り返すという訴えがあった。主教は手摺りを滑り下りたり、メイドの髪を引っ掴んだり…さらに彼はとてつもない犯罪がこれから起こると言っているらしい。警察はその言葉を信じてい……続きを見る

広大な敷地を所有するデスパード家の当主が急死。その夜、当主の寝室で目撃されたのは古風な衣装をまとった婦人の姿だった。その婦人は壁を通り抜けて消えてしまう……伯父の死に毒殺の疑いを持ったマークは、友人の……続きを見る

残された備忘録、手紙、日記、新聞・雑誌の切抜きなどを徹底的に調べあげ、ドイルの波瀾と冒険にみちた生涯を、密室ものの王者ジョン・ディクスン・カーが敬愛の念をこめて描きだす。コナン・ドイル伝の決定版。 続きを見る

濃霧のロンドンを疾走する一台の車。だがハンドルを握っていたのは喉を切られた黒人運転手の死体であった……17世紀イギリスの首切り役人の名刺を持つ男が出没し、今はなき幻の「破滅の街」が忽然と現われる。そこに……続きを見る

「わたしの災難のすべては、あなたの手袋が原因です。助けてくれないと殺人が起きます……」弁護士事務所にいたヒューと許婚のヘレンの前にトルコ帽の東洋人が現われた。予言どおり彼は他に誰もいないはずの部屋で死……続きを見る

ローレライで名高い絶景のライン河畔にそそりたつ不気味な髑髏城。そこは稀代の魔術師メイルジャーの手によって成った幻想の城だった。しかし城の持主はライン川に変死体となって浮かび、あとをついだ俳優マイロン……続きを見る

現場に到着したフェル博士の目の前で、死体は広々とした浜辺の真ん中に横たわっていた。背後から鈍器で殴られたらしく、頭の右側がつぶされている。濡れた砂には被害者自身の足跡が残るのみ……犯人は宙に浮いた状態……続きを見る

オーギュスト陳列館には数々の蝋人形たちが並び、薄暗い照明の中で異様な雰囲気をかもし出していた。ギロチンの下でのけぞるルイ16世、臨終のナポレオン……中でも傑作中の傑作『人殺しのルシャール夫人』の出来栄え……続きを見る

謎の訪問者の来た夜は、あらしが吹き荒れていた。折からの停電で屋敷の中は蝋燭の光しかなく、一瞬、屋敷に落雷したかと思うほど凄まじい轟音がとどろいた。翌朝、書斎のドアから洩れる電燈の光に、不審に思った下……続きを見る