北方謙三 - 電子書籍 5

梁山湖（りょうざんこ）に浮かぶ天然の寨（さい）には、世直しを志す者たちが集まっていた。しかし頭領である王倫（おうりん）の堕落により、今は盗賊同然の集団となっている。宋江（そうこう）の命を受けた林冲（……続きを見る

圧倒的な支持を得て遂に完結した，北方版三国志。熱烈な読者の要望に応えて，新たに収録した北方謙三ロングインタビューと，単行本のみの付録となっていた『三国志通信』を完全再録し，詳細な人物辞典，より三国志……続きを見る

弁護士・谷がかつて愛した洋子の夫・藤井久夫が屍体となって発見された。何者かが車で撥ね飛ばした上、もう一度轢くという念の入れようだ。そして洋子が姿を消した。義弟の和夫は谷に調査を依頼してきた。谷は元刑……続きを見る

脅し。暴力。独断専行。検挙率の高さに反して、高樹良文の一課での評判は悪かった。政治家を背後に巻き込んだ連続殺人事件の捜査でも、獲物を追う姿は変わらないはずだった。関係者として親友・幸太が浮かび上がる……続きを見る

中華全土が戦場と化していた。沙門島沖では狄成と項充が、攻めてきた敵の海鰍船に忍び込み、船もろとも消失させた。一方、海陵王は刺客を使い胡土児の暗殺を企てていた。羅辰は、南宋水軍が南の甘蔗園を狙っている……続きを見る

東京は下町、向島の料亭に生まれた川田周一。十四歳。母はすでになく、父も別居していた。義兄が家を出て、二人の異母姉と周一だけになった。刑事や物騒な連中が来るようになり、店を嵐の気配が包む。そんな中、周……続きを見る

女がいる。わかり合いたいと思う。しかしどうしても越えられない溝がある。その溝は情愛というやつで埋めていく以外にはないーー男女の出会いと愛、そして別れをみずからの経験に即して語りかける実践的人生論。 続きを見る

終戦直後。母親を病気で失い、父親が復員してこない良文は、盗みを繰り返しているうちに、浮浪児狩りに捕まる。だが、収容施設で親友の幸太と再会、二人は収容所を脱走して、飢えをしのぎながら、厳重に守られた防……続きを見る

正義派ではない、金のためでもない。ヤミ金融の連中を脅し、言いがかり同然の裁判を起こす。有罪確実な人間を無罪にすることに、暗い喜びを感じる。ご大層な事務所よりも船の上で生きる自由を選ぶ。法を逆手に秩序……続きを見る

７年前に別れた妻・杏子がロスー東京を結ぶコカイン密売組織のトラブルに巻きこまれた。雨の夜、カメラマン・上杉にかかってきた無言の電話。救いを求めてきたのだろうか、気にかかる。まだ愛しているかも知れない……続きを見る

一等航海士・神尾修二は、友人の戸山が殺されたことを航海中に知る。神尾の婚約者を自称する教子をめぐるトラブルが原因という。婚約をした覚えのない彼にとっては、不可解な事件だった。職を辞し、横浜に上陸した……続きを見る

京都・勧学院別曹の主、藤原純友。坂東への旅で若き日の平将門との邂逅を経て、伊予の地に赴任する。かの地で待っていたのは、藤原北家の私欲のために生活の手段を奪われ、海賊とされた海の民であった。「藤原一族……続きを見る

時代は南北朝。肥前のとある浜辺に一人の男が泳ぎついた。密使だった。済州島のナミノオオは、上松浦党水軍に手を結ぼうと持ちかける。やがて両軍の後押しで、波王水軍が旗揚げされた。若き上松浦党の後継・小四郎……続きを見る

『危険な夏』から『いつか友よ』まで、水野竜一の魂の軌跡を辿る〈挑戦シリーズ五部作〉電子合本版！　○『挑戦シリーズ１　危険な夏』…ヤバイからおもしろい、人生ってヤツはー。死の恐怖とは無縁の竜一と復讐を誓……続きを見る

時は十二世紀ーー。 モンゴル高原では、様々な部族、氏族が覇権を競い合っていた。モンゴル族の有力氏族キャト氏の長の嫡男として生まれたテムジン（のちのチンギス・カン）。父がタタル族に討たれ、後継となるは……続きを見る

少帝を廃し、陳留王・協を第14代皇帝とし、自ら相国の地位についた董卓は後漢王朝の独裁者となり、残虐非道の限りを尽す。洛陽を出奔した曹操は打倒董卓の檄文を各地に送る。ついに反董卓連合軍が結成され、シ水関……続きを見る

董卓は少帝を廃し、陳留王・協を第14代皇帝とし、自ら相国の地位につき、漢王朝の支配権を手に入れた。暴政暴虐の限りを尽す董卓についに反旗を翻す反董卓軍が結成される。曹操、袁紹、袁術、孫堅を中心にシ水関に……続きを見る

小普請組の晴気竜行（はるけたつゆき）は友のため、刺客を引き受ける。果たせば堀田兵庫を座敷牢から救い出せる。延寿国村（えんじゅくにむら）を手に単身、死地へ斬り込む竜行の標的は、田辺藩の城代家老と姫路城……続きを見る

播磨の悪党の首魁には大きすぎる夢だった。おのが手で天下を決したいーー楠木正成と出会った日から、大望が胸に宿った。軍資金を蓄え兵を鍛えて時を待ち、遂に兵を挙げた。目指すは京。倒幕を掲げた播磨の義軍は一……続きを見る

戦国の世に百年にわたり独立国家を形成した日本史上の事件・加賀一向一揆を小説に取り込む ーー北方謙三が数十年来抱えていた構想がついに結実し、血潮たぎる物語が誕生！ 著者自ら「わが心の記念碑」と語る歴史巨……続きを見る

聖女か魔女か。卓抜した経営センスで破綻会社を再建し、名もなき映画監督や料理人に一夜の成功と限りない快楽をもたらす女、聖子。しかし彼女に関係した男たちには必ず、破滅か死が訪れる。毀（こわ）れゆく者たち……続きを見る

後漢末の中国、朝廷は修復不可能なほど腐敗していた。宦官や外戚による収賄政治がまかり通り、各地で農民による反乱が起こる。ついに太平道の張角らが信徒を煽動し大規模な一揆を起こす。黄巾の乱である。ここに乱……続きを見る

洛陽は焦土と化し、都は百万の民とともに長安に移された。董卓の強引な遷都だった。後漢王朝の実質独裁者になった董卓の暴虐ぶりはさらに激しさを増す。誰もその蛮行を抑えることができない。しかし、董卓は大きな……続きを見る

梁山泊軍と金軍の果てしなく続く消耗戦。その最中、戦場に切り込んできた史進は兀朮にとどめを刺すも、深手を負い戦線を離脱。岳飛は南宋・程雲の首を獲り、臨安府に入る。一足先に呼延凌と合流した秦容は、金の沙……続きを見る

【収録コンテンツ】■北方さんが創作上使った１０８人の好漢の「人物事典」　■北方謙三氏のメッセージ（執筆開始と完結時）　■北上次郎氏や吉田伸子氏など書評家の書評　■担当山田氏の作品への感想メール（裏話満載……続きを見る

わずか三万で百万の黄巾軍にたちむかうと聞いて、その勝ちを予測するものは誰もいなかった。しかし、曹操はやってのけた。飛躍するための闘いに勝ったのだ。戦後、黄巾軍に侵攻を許し、降兵から精鋭五万を麾下に加……続きを見る

「替天行道」の志を受け継いだ楊令の闘いと、熱き漢たちの生き様を壮大なスケールで描いた、北方謙三の『楊令伝』。文庫版全十五巻完結を記念して、公式読本が文庫オリジナルで登場。地図や年表、厖大な登場人物た……続きを見る

幕末。黒船が浦賀に現れた頃、上州浪人・相楽総三は天下を憂う志を持って仲間を集う。博徒・清水の次郎長や剣客・土方歳三とも友誼を結ぶ。次第に倒幕に傾倒して、怪物・西郷隆盛率いる薩摩藩に総三は接近して行き……続きを見る

曹操は出世など望んではいなかった。天下に号令することだけを目指していた。劉備とその両腕のような関羽と張飛が欲しい、と思った。彼らがいれば天下が近づく。しかし、彼らは独立不羈の志を身体の芯に隠し持って……続きを見る

最初の男のとき、殺人を犯したその男のために、弁護士になって弁護してやりたいと思った。そしていま、もう一度だけ女を賭ける、男に！　友情のために密輸を企てた馬鹿な男に！　ほんとうに彼を恋しているのか確か……続きを見る